Nanaがつくり出すムード、vunque 25FWへと続いていく

韓国トレンド

はじめに

2023年のドラマ『マスクガール』でNanaが見せた落ち着いた佇まいと都会的なイメージは、
多くの人の記憶に深く残りました。
強い演出がなくても画面を満たしてしまう静かな緊張感、
そして抑えた感情のレイヤーが自然と印象に残っていたんです。

今回公開された vunque 25FW のビジュアルでは、
Nanaが元々持っているそのムードが、今季のシックで静かな世界観とやわらかく重なっていました。

ドラマに宿るムード──『マスクガール』が描いた“静かな緊張感”

Netflix韓国ドラマ『マスクガール』は、
主人公 キム・モミ が “二つの顔” を抱えて生きる物語です。
昼は地味でおとなしい会社員、
夜はマスクをつけて全く別のキャラクターとして配信活動をする——
その二面性がドラマ全体の空気をつくり出しています。

作品では、モミというキャラクターの
不安、孤独、抑え込んだ感情が
大きく表現されることはないものの、
画面の奥にじわっと積み重なるように描かれています。

そのため、ドラマ全体に
・モノトーン中心の色使い
・都会的で冷たい照明
・抑制されたシルエット
・言葉より“まなざし”で伝わる感情
といった“静かな緊張感”が漂っています。

特にキム・モミが見せる
「控えめな外見」と「内側で揺れる感情」のコントラストは、
ファッションやビジュアル表現にも通じるムードをつくっていました。

こうした 静かでシックなテンション、都市的な冷たさ、抑えた美しさ は、
今回の vunque 25FW シーズンが持つ
デコンストラクティビズム × ゴスロマンティック の世界観とも
穏やかに重なって見える部分があります。

直接的にリンクするわけではないものの、
今回のビジュアルにもどこか通じるニュアンスを与えてくれているように感じられます。

Nanaが見せてきたムードの延長線

10月、私がブログでも何度か紹介してきたブランド vunqueが、
新しいアンバサダーとして Nana を正式に起用しました。
ブランド特有のシックで控えめなムードと、
Nanaが持つ都会的で静かな雰囲気がどう溶け合うのか、
個人的にもとても楽しみにしていた組み合わせでした。

そして今回公開された 25FW のビジュアルは、
この二人の“出会い”を本格的に示す最初のキャンペーンになっています。

今回の vunque のルックでも、
Nanaがもともと持っている都会的で静かなムードが柔らかく続いていて、
大きな演出がなくてもシックなエネルギーが感じられるカットが多くありました。
さらに、vunque が今季打ち出している
デコンストラクティビズム(Deconstructivism) と
ゴスロマンティック(Goth Romantic) の空気感とも自然に調和していました。

今季は、構築的なシルエットの中にある“余白”や、
都会の冷たさの中に潜む感情、
規則的な構造の中に生まれるわずかな非対称性などがキーワードになっています。
そうした流れが、Nanaがまとう雰囲気とも穏やかに重なって見えました。

『マスクガール』で描かれた“静かな緊張感”は、
ファッションとして解釈すると
整っていながらもどこか緩さが漂うスタイルに近いものがあります。
過度に飾らず、それでも芯の強さがにじむようなイメージです。

今回のビジュアルでは、
全体的にトーンを抑えた配色とミニマルなスタイリングが中心で、
その中でNanaは大げさな演出に頼らずに
一つ一つのカットに落ち着いた緊張感を宿していました。
スタイル全体がひとつの空気として流れ、
今季 vunque が表現したいムードをしっかりと映し出していたと思います。

Nanaが使用した vunque 25FW BAG LIST

今季の “デコンストラクティビズム × ゴスロマンティック” のコンセプトの中で、
Nanaの都会的で強さのある雰囲気が自然に生きていました。
オールブラック、マニッシュなセットアップ、レッドレザーのジャケットまで——
その幅広いスタイルの中で vunque のバッグは主張しすぎず、
ルック全体を整え、ムードを仕上げる役割として登場していました。

今回登場した主なアイテム
Halfmoon Attache Shoulder S
Toque Pocket Tote Piccolo
Halfmoon Groovy Hobo L
One Eleven Pucker Tote L

どのバッグもNanaの表情やポージングと自然に調和し、
25FW シーズンが掲げる “ユニークで妖しさのあるムード” を鮮明に見せてくれました。

Halfmoon Attache Shoulder S Dark Brown

ミディアムをよりコンパクトにしたスモールサイズ。
しなやかに落ちるレザーがシックで少しヴィンテージなムードを演出してくれます。
ドレーピングによる立体的なフォルムが美しく、トート・ショルダー・クロスどれで持っても自然に馴染むバッグです。
小ぶりでも存在感があり、デイリーにもドレッシーにもポイントになるアイテム。

Toque Pocket Tote Piccolo Topo Red

vunque特有のシグネチャーシェイプを小さく凝縮。
立体ポケットがシックなアクセントになり、クロスで着用する時はハンドルを折ってすっきり持てるのも魅力です。
レーザーチャームが小さくても確かな存在感を放ち、ミニマルでありながらスタイルをしっかり引き締めるレッドトート。

Halfmoon Groovy Hobo L Shadow Grey

ソフトレザーの自然な落ち感が美しいホーボー。
大きめサイズでも力の抜けた余裕あるシルエットが魅力です。
ボトムのバックルでフォルムを調整でき、レーザーチャームがさりげなくポイントに。
グレーのニュアンスカラーが都会的で、デイリーにもアウターにも柔らかく馴染むバッグ。

One Eleven Pucker Tote L Camel

ナチュラルレザーの落ち感が魅力的なラージトート。
大きめでも重たく見えず、流れるようなシルエットがとても上品です。
ハンドルとストラップでシルエットを変えられ、レーザーチャームも程よいアクセントに。
キャメルカラーがデイリーにもフォーマルにも合わせやすい存在感あるアイテム。

Toque Hermit Cross M Black

シグネチャーのハーミットシリーズをミディアムサイズに拡張したクロスバッグ。
特徴的な立体フォルムが映えて、ミニマルながら印象的です。
インナーポーチ付きでアレンジの幅が広く、ブラックレザーの凛とした雰囲気がスタイルをモダンに引き締めます。
軽くて実用的で、デイリーにもフォーマルにも相性◎。

Toque Wide Slim Shoulder M Dark Brown

vunqueのシグネチャー・トークシェイプをワイドにアレンジしたスリムショルダー。
柔らかなレザーと自然なフォールディングが魅力で、肩にかけるだけで抜け感のあるシックな雰囲気に。
ストラップの小さなカラーポイントも上品に効いて、デイリーに使いやすく上質さも兼ね備えたアイテム。

One Eleven Swing Shoulder M Black

柔らかなレザーにドローストリングのシルエットを組み合わせたミディアムサイズのショルダー。
前後のポケットと中央のジッパー収納で仕分けも便利。
ストラップ調整でショルダー・トート・クロスの3WAYに。
シンプルなブラックスタイルに合わせるだけで、程よいシックさが引き立ちます。

Hey Double Pocket Backpack M Black

軽量でタフなナイロンに4つのポケットを備えたデイリー向けバックパック。
背面ジッパーで荷物をすぐ取り出せて、ポケット横のレザーループにはチャームを付けてアレンジも可能。
ブラックルックにさっと背負うだけで、こなれ感のあるスタイルが完成します。

vunque バッグがスタイルに静かに溶け込むとき

では今回、vunque のバッグはどのように使われていたのでしょうか?

ビジュアルでは、バッグが前に出るのではなく、
スタイルの中に自然に溶け込むように配置されていました。
シルエットを整えたり、色のバランスをまとめたり、
全体のムードを静かに支える役割として存在していたんです。

ハーフムーン アタッシュ ショルダー S はブラックルックのラインを整え、
トーク ポケット トート ピッコロは控えめなディテールで変化を加え、
グルービー ホーボー L は流れるシルエットに余裕を添え、
パッカー トート L は色のコントラストでルックを引き締めていました。

どのバッグも “主役として主張する” のではなく、
スタイル全体を自然に完成させる存在として機能していました。

さいごに

『マスクガール』で残ったNanaのムードは、
今回の vunque 25FW ビジュアルでもやわらかく続いていました。
彼女が持つ都会的な緊張感と、控えめで凛とした空気が、
今季のコンセプトと心地よく重なり合い、ひとつのスタイルとして仕上がっていました。

あの雰囲気が好きだった人なら、
25FW の vunque コレクションも自然と惹かれるはずです。

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