参照:Old-money aesthetic・Quite-Luxury aesthetic
クワイエット・ラグジュアリー
今期秋冬シーズンのお洋服を考え始めている頃かと思いますが、今まさに世界的に大きなトレンドがやってきていることをご存じでしょうか?。
それは「quiet luxury(クワイエット・ラグジュアリー)」です。
quiet luxury「クワイエット・ラグジュアリー」とは、ラグジュアリーの前に「クワイエット」という形容詞を加えたことで、「控えめな高級感」という意味合いを持たせた造語。
「クワイエット・ラグジュアリー」とは名の通り、 「控えめだけど高級な素材や手の込んだ縫製のアイテムや、それを使ったスタイル」の事です。「プレーン・ラグジュアリー」と同義で、少し前に一斉を風靡した「ノームコア」とも似ている部分はあるものの、高級感と洗練された雰囲気で一線を画しています。
時代を超越した定番アイテム、職人技の粋を極めた繊細で特徴のあるディテール、落ち着いたカラーパレット、「分かる人には分かる」アイテムなどで構成されたこれらのスタイルは、新しいラグジュアリーへの「レス・イズ・モア(少ない方が豊かである)」のアプローチでごす。
>>オールドマネールック徹底解説
代表ブランドは、「The Row (ザ・ロウ)」「Bottega Veneta (ボッテガ・ヴェネタ)」「Jil Sander (ジル・サンダー)」「Prada (プラダ)」「Loro Piana (ロロ・ピアーナ)」「toteme (トーテム)」など、ロゴを排除した上質な素材で、タイムレスなアイテムが「クワイエット・ラグジュアリー」には必要不可欠です。
「The Row (ザ・ロウ)」
参照:The rowウィメンズ2023年フォールコレクション
「Bottega Veneta (ボッテガ・ヴェネタ)」
参照:Bottega Veneta Pre Fall 23
https://www.bottegaveneta.com/ja-jp
「Loro Piana (ロロ・ピアーナ)」
参照:Loro Piana2023 秋冬コレクション
着こなし、アイテムの選び方
簡単にまとめると「クワイエット・ラグジュアリー」は「静かな」「控えめな」ラグジュアリーなファッションのことです。
一目でハイブランドだって分かるロゴやブランド名、特徴的なディテールやそれを自慢したりすることはせず、自分の心が喜ぶ着心地がいい服を着ようという流れのことです。
これは単にファッションに関するトレンドではなく、ライフスタイルや趣味など全ての消費行動におけるスタンスに関するトレンドということもあり、一気に今シーズンの気分を表すムーブメントに躍り出ました。また昨今のサステイナブルなムーブメントと合致して、Y2Kに変わるトレンドとも言われています。
「ノームコア」との違い
質と素材への追求と聞いて、ふと思い出した方もいるのではないでしょうか? 少し前からトレンドとなっている「Normcore(ノームコア)」です。ノームコアも「シンプルでミニマムで、飾り立てないスタイル」をテーマとしています。では、ノームコアとクワイエットラグジュアリーの違いはいったい何なのでしょうか?
実は見た目の違いはほとんどありません。クワイエットラグジュアリーに必要なものは「分かる人にはわかる」なのです。洋服の素材やカッティングだけではなく、仕事や食事、ライフスタイル全てから漂うムードこそがクワイエットラグジュアリーというトレンドということです。
参照:RECTO
参照:RECTO
「クワイエットラグジュアリー」の持つ特性上、良い素材、カッティングを「分かる」事が必要不可欠となります。シンプルな見た目ながら・色使い・シンプルなデザイン・カッティング・素材自体のクオリティ・最低限なアイテム数に一瞬で胸が躍ってしまう魅力がクワイエットラグジュアリーにはあるのです。
皆様もぜひ、このトレンドに注目してみるのはいかがでしょうか?